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オリンピックの水泳競技では水中カメラロボットが迫力ある写真を撮影している


リオオリンピックで実施されている競泳・飛込競技・シンクロナイズドスイミングといった水泳競技の撮影は、地上だけでなく水中からも行われていますが、競技が始まるとその日の競技が終わるまでプールに入って水中に設置されたカメラを移動させたり、設定を変更したりすることはできず、多くのカメラマンは苦労を強いられています。しかし、Getty Imagesが導入した水中カメラロボットはリモートでアングルをコントロールでき、カメラマンの負担を大きく減らしました。

Stunning underwater Olympics shots are now taken by robots - Aug. 8, 2016
http://money.cnn.com/2016/08/08/technology/olympics-underwater-robots-getty/index.html

'Incredible evolution': How Getty Images will cover the Rio Olympics with robot cameras, 360-degree views and more - GeekWire
http://www.geekwire.com/2016/getty-images-high-tech-rio-olympics/

水中カメラロボットをセッティングしている様子は以下のムービーから確認できます。

Getting the perfect Olympics shot with underwater robots - YouTube


Getty Imagesが導入した水中カメラロボットで撮影した写真が以下の画像。水中カメラロボットは前回のロンドンオリンピックの際にもロイターが導入したそうですが、リモートコントロール機能を搭載していなかったため、事前に選手がどの位置にくるかを予想して撮影のセッティングを行う必要がありました。そのため、選手の体がフレームから出てしまう問題が発生し、Getty Imagesのような被写体が完全にフレームインしている写真を撮影するのはとても難しかったそうです。


Getty Imagesが導入した水中カメラロボットはリモートでズームインしたり、あらゆる方向に傾いて撮影を行ったりすることが可能です。水中カメラロボット自体は移動せず、本体がさまざまな方向に傾いて、搭載されているキヤノン・EOS-1DX Mark IIのアングルを調節するとのこと。


Getty Imagesのカメラマンの1人であるアル・ベッロさんは「今までは競技中に撮影のアイデアが浮かんだとしても、それを実行するのは不可能でした。しかし、水中カメラロボットを使えば、たくさん思いついた撮影のアイデアのうち1つを実行できるチャンスが生まれます。また、以前よりも多くの写真を少ない時間で撮影できるのも大きな利点です」と語っています。

撮影者のベッロさんは、プールの隅に位置撮り、PCを見ながら水中ロボットカメラのアングルをコントローラーで調節しリモートでシャッターを切ります。Getty Imagesは合計2台の水中カメラロボットをリオオリンピックに導入していますが、スペックや価格などの詳細については明らかにしていません。

以下のような迫力ある写真の撮影が可能なのは、実は水中ロボットカメラのおかげというわけです。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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