サイエンス

1060時間かけて夜空を撮影し1枚の写真におさめた猛者が登場、美しい星雲の画像が公開中


地球から約16万3000光年離れた場所に位置する「大マゼラン星雲」は、太陽系が存在する銀河系のすぐ隣にある銀河です。ポルトガルの探検家フェルディナンド・マゼランが船旅の道しるべにしたことにちなんだ名前を持つこの銀河は、南の空にあるため日本からは見ることができません。そんな大マゼラン星雲を数ヶ月間かけて撮影し1枚の写真に収めた猛者が登場し、満天の夜空にひときわ美しく輝く星雲の画像が公開されています。

Cielaustal - Galerie photos
http://www.cielaustral.com/galerie/photo95.htm

1,060-hour image of the Large Magellanic Cloud (LMC) captured by Amateur Astronomers - AstroSpace
https://astrospace-page.blogspot.com/2019/04/1060-hours-image-of-the-large-magellanic-cloud-chile.html

1060時間かけて撮影された大マゼラン星雲の写真がこれ。撮影者のホームページを訪れると、80MB以上もあるオリジナルの画像を見ることができます。


明るい昼間に写真を撮るときはカシャッと一瞬でシャッターを切りますが、夜空に浮かぶ星々の淡い光をとらえる場合は長時間シャッターを開き続けてカメラに光を取り込む「長時間露光」という撮影方法が使われます。長時間露光の撮影時間は通常数分から数十分間、どんなに長くても数時間程度ですが、上記の画像はなんと数ヶ月間かけて撮影され、合計露光時間は1060時間にも達するとのこと。

撮影したのは5人のフランス人アマチュア天文家「シエル・オーストラル」です。


撮影場所はチリにある「ヨーロッパ南天天文台」です。シエル・オーストラルは1人をのぞく4人のメンバーでチリに移住し、2017年7月24日~2019年1月31日までの約1年半かけて夜空を撮影しました。保存された撮影データは合計で合計620GBにもなるとのことです。


シエル・オーストラルは他にも写真を撮影しています。オリオン座の「馬頭星雲」や……


つる座の「IC 5148


りょうけん座の「子持ち銀河」などです。


シエル・オーストラルのサイトにアクセスしてギャラリーを見ると、ほかにも幻想的な星空の写真をたくさん見ることができます。

Cielaustral Gallery


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in メモ,   サイエンス, Posted by log1l_ks

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