ハードウェア

ディズニーが空気圧で「ハグ」や「ヘビが背中を駆け巡る」様子を再現できるVRジャケット「Force Jacket」を開発


ディズニーが大学と共同で「Force Jacket」と呼ばれる特殊なジャケットを開発中です。Force Jacketは、内蔵されたエアバッグで着ている人に触覚を与えるVRコンテンツ向けのジャケットで、仮想空間上の「体感」を実現するのが狙いです。

Force Jacket: Pneumatically-Actuated Jacket for Embodied Haptic Experiences
(PDFファイル)https://s3-us-west-1.amazonaws.com/disneyresearch/wp-content/uploads/20180424165727/Force-Jacket-Pneumatically-Actuated-Jacket-for-Embodied-Haptic-Experiences-Paper.pdf

Disney Made A VR Jacket That Can Simulate Hugs, Snakes Crawling On Your Back
https://futurism.com/disney-vr-jacket-simulate-hug-snakes/

Force Jacketがどのようなハードウェアなのかは、以下のムービーで解説されています。

Force Jacket: Pneumatically-Actuated Jacket for Embodied - YouTube


男性が着用している上着が「Force Jacket」


Force Jacketの内部にはエアバッグが入っています。


エアバッグは瞬時に膨らんだり振動を与えるように震えたりと、上半身にかかる外部からの物理的な力を再現するものだとのこと。


ジャケットには26個のエアバッグが独立して内蔵されており……


「心臓の鼓動」を伝えることも可能。


エアバッグはそれぞれアクチュエーターに接続されており、コンピューターからの信号を受けて連動的に膨らんだりしぼんだり振動したりできます。


エアバッグを連動させることで、例えば左から右へと力を伝えることも可能。


上半身をエアバッグで包囲することで、全方向からの力を再現します。


例えば、雪の積もった仮想空間で……


雪の球を投げつけられるという「感触」を再現可能。


また、従来のモーターによる「振動」を再現するVR用触覚ハードウェアとは違って、上半身をぐるりと取り囲んで圧力を変化させられるため、「全身に巻き付きながらヘビが移動する」というような「感触」も再現可能です。


「筋肉隆々の男性」の気分を体験することもできます。


ディズニーはMIT Media Labとカーネギー・メロン大学と共同で「Force Jacket」を開発中です。ジャケットに内蔵されたエアバッグは、7段階の圧力レベルを持ち、「強烈なボディブロー」や「穏やかな抱擁」まで、さまざまな感触を与えられるそうです。


VRコンテンツのリアルさを高めるための装置としてはグローブタイプの「Shape Hand」や全身触覚スーツ「Skinterface」などがありましたが、すべてモーターの振動を利用したものでした。これに対してForce Jacketはエアバッグを使った圧力を加えるハードウェアで、モーターでは難しかった全身への様々な感覚を実現できます。


Force Jacketはディズニーのアトラクションで利用したり、4DXのような映像補助ツールとして利用されたりする可能性がありそうです。

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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