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トランジスタ1738個使用のフルディスクリートCPUでロボットが自律走行するムービーが大人気


ICを一切使わず、MOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)とLEDを含むダイオードだけで構成されたフルディスクリートの「CPU1738」が、ロボットのシャーシと合体し、自動で方向転換して走り回るムービーがTwitterで評判となっています。

トランジスタを1738個はんだ付けしてCPUをまるごと作る地獄のキットを買われた方がいるようです.ありがとうございます!
自分が試作したときは7日間かかりました(他の仕事を何もしない場合).
ぜひロボット部分のシャーシも組み立てて「走り回るCPU」を作ってください.https://t.co/wKYtabGXHO pic.twitter.com/2X6WYbc1mp

— リニア・テック 別府 伸耕 (@linear_tec)


このツイートはリニア・テック代表の別府伸耕さんによるもの。ツイートにもあるように、「CPU1738」を自作するキットを購入した人がいたことに対するもので、「ぜひロボット部分のシャーシも組み立てて『走り回るCPU』を作ってください」と呼びかけています。

キットはコレ、税込5万5000円。

CPU組み立てキット(ロボット用パーツ付き) CPU1738 マルツエレック製|電子部品・半導体通販のマルツ
https://www.marutsu.co.jp/pc/i/1633082/


これは、もともとトランジスタ技術2020年5月号に特集「大解剖!CPUはこうやって動いている~1738石のフルディスクリート演算回路で魅せる~」として掲載されたもの。YouTubeでは同雑誌付録のDVDに収録されているChapter1とChapter6が全公開されています。

【トラ技2020年5月号】CPUはこうやって動いている [Chap1-1] 付録基板の作り方[セミナ編] - YouTube


CPU1738の動作中の様子はこんな感じ。

オール・トランジスタ4ビット・コンピュータ「CPU1738」 - YouTube


そして、CPU1738にモータ駆動回路とセンサ入力回路を追加して作られた移動ロボットが、話題になったムービーだったというわけです。

オール・トランジスタ4ビット・コンピュータ 「CPU1738」で製作した自律送稿ロボット - YouTube


ロボットは壁にぶつかるたびに向きを変えて前進・後退します。シンプルなCPUであっても、自分で条件を判断しつつ処理をすることを示しています。


詳しい解説や情報はZEPエンジニアリングのサイトで公開されているので、興味がある人はぜひ読んでみてください。

オール・トランジスタ4ビットCPUの製作とFPGA開発[Vol.1 ノイマン型CPUの設計]
https://www.zep.co.jp/nbeppu/article/mz-cpu1738-da1/

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in ハードウェア,   動画, Posted by logc_nt

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