メモ

TikTokはアカウントがない人のことも追跡している


ウェブサイトのほとんどはユーザーの行動情報を収集してオンライン広告に活用しています。特に、オンライン広告で大きな収益を上げているGoogleやMetaによるものが知られていますが、新たに、TikTokも同様のことを行っていることが非営利組織・Consumer Reportsにより報告されています。

TikTok Tracks You Across the Web, Even If You Don’t Use App - Consumer Reports
https://www.consumerreports.org/electronics-computers/privacy/tiktok-tracks-you-across-the-web-even-if-you-dont-use-app-a4383537813/


Consumer Reportsによると、TikTokは多くの企業と連携して、ウェブサイトに「ピクセル」と呼ばれる極小のトラッカーを埋め込んで、ユーザーの情報を収集しているとのこと。対象にはTikTokアカウントを持っていない人も含まれます。

Consumer Reportsの依頼を受けてウェブサイトの調査を行ったセキュリティ企業・Disconnectのパトリック・ジャクソンCTO(最高技術責任者)は「TikTokのトラッカーがこれほど普及しているということに、本当に驚いています。人々は、『Facebookのトラッカーはどこにでもあって情報を収集しているだろう』と考えるようになったと思いますが、まだTikTokが同じことをしているとは思っていないのではないでしょうか」と述べました。


確認されたピクセルの数はGoogleやMetaのものにくらべると少数ですが、TikTokの広告事業は爆発的に拡大しており、データ収集が拡大する可能性が示唆されています。

Disconnectの調べでは、TikTokが収集している可能性があるのはIPアドレス、ユニークID、現在表示しているページ、クリック情報、入力情報、検索情報だとのこと。

ジャクソンCTOは、ピクセルを設置している企業は利用にあたって十分な注意を払っていないことが多く、どれぐらいのデータを共有しているかも把握していない事例があると指摘。

たとえば、反性暴力組織のRAINNのサイトでは、性的暴力を受けたあとどう対応するべきかのアドバイスを記したページにピクセルが埋め込まれていたとのこと。これについて、RAINNの広報担当者エリン・ロビンソン氏は「サイトの更新を担当している請負業者が誤って有効にしてしまったようです」と、サイトでのピクセル使用が誤りであったことを認めてピクセルを削除。Googleなどのトラッカーについても、該当する場合は適切な措置を講じると語りました。

一方、ミシガン州立大学の広報担当者ダン・オルセン氏は「ピクセルを利用して、コースへの申し込みと登録への関心を高めています」「ピクセルが捉える最も機密性の高い情報は、入学希望者の潜在的な関心事です」と、ピクセル使用に肯定的なコメントを出しています。

Consumer Reportsのテクノロジーポリシーディレクター、ジャスティン・ブルックマン氏は「この種の隠されたデータ収集を止めるために、政策立案者は何もしていない」と述べ、「アメリカでは、何が適切で何が適切でないかを決定するのは主にテクノロジー業界であり、彼らが念頭に置いているのは我々の最善の利益ではありません」と指摘しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
iPhoneで「アプリの追跡」を拒否してもFacebookやSnapchatはユーザー追跡が可能 - GIGAZINE

Googleが「ネットでユーザーを追跡しない」ことを明言 - GIGAZINE

Cookieが規制された後でもユーザーを識別し行動を追跡する方法 - GIGAZINE

使用中のGPUから個人を識別できる技術が登場、同じ型番のGPUでも正確に見分けられる - GIGAZINE

スマホアプリ経由でユーザーの位置情報を追跡する大規模監視ツール「Fog Reveal」をアメリカの地方警察が使用、一体どこまで詳細な追跡が可能なのかがユーザーマニュアルから明らかに - GIGAZINE

in メモ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.